本を読むときに、テキストに蛍光ラインや赤線を引いてきました。

でも、引いただけで、そのまま放置されていました。

せっかく、そのときに何かを感じて引いた蛍光ライン・・・

そんな蛍光ラインたちをときどき、ここに書き写して行く事にしました。

16. 『攘夷と皇国』 p41 備仲臣道、礫川全次 (批評社)



結局、坂本龍馬は既成の権力に擦り寄るしか方法を知らなかったのではないか。民衆の味方になり得るような思想を持ってはいなかったのではないかと、そう思っています。龍馬暗殺の直接の下手人が誰であったかはともかくとして、背後にいて図面を引いたのは武力倒幕派の陰謀家だったと考えるのが、私には一番納得がいくのですが、この辺りは今後深めてゆく課題にしたいと思います。


著者の備仲氏の奥様と同じ職場にいた関係で手に取った本。今、本を久しぶりに開き、めくってみると、蛍光ライン率がかなり高い本だった。どれをチョイスすればよいのか、迷ってしまった。最近、自分は坂本龍馬の再評価、明治維新の再評価をよく口にしているが、どうもきっかけはこの本だったようだ。若い時から歴史は好きだったので、それなりに読んでいたが、坂本龍馬をはじめとするいわゆる幕末の志士達の評価が非常に高いことに少し違和感を感じていた。(たぶん、龍馬フリークな人達が胡散臭さくて、感性が合わないのだと思う)人気者の坂本龍馬を使い走りと一刀両断するこの文章に解放されたような気がする。自分の歴史観を変えた一冊。

投稿日:2012-09-30